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2011年1月30日日曜日

プロトン サトリアネオ試乗会レポート



昨日は、丸和オートランド那須(ドライビングパレット那須)にて㈱キャロッセによる「プロトン サトリアネオ」の試乗会&公開グラベルテストが実施され、参加してきました。

試乗会は市販予定のベース車。スペックは1600ccNAで113ps/15.1kgf・m、車両重量が1160kgということで、スペックを見る限りは昔の1600ccにはとても及ばないものではありますが、今の時代としては標準的なスペックだと思います。ちょうど今の?スイフトスポーツに近いものですので、いいライバルになるのではないでしょうか?

さて、実際に運転してみた感想としては、

”入門者からトップレベルまで、それぞれのスタイルで勉強できる車”

といったところでしょうか?

私は車の動きとかを言葉にすることが非常に下手なので、そういうのは他の人に任せるとして、まず入門者としては、ベース車両の価格が150~160万程度と比較的手ごろであること。そして、今の1500cc国産車に比べて重心が低く、コーナリング時の不安定さが少ないこと。そして、意外と回るパワフルなエンジンと一見デメリットな車両重量の重さが重なり、全体の動きが非常につかみやすく、CJ4Aのようなスパッという変化が少ないこと。これらにより、とにかくアクセルを踏んで走る練習をするには非常に適していると思います。

今時の入門者は、ローパワーの車を懸念しがちで、FFでもインテグラやシビック・ミラージュなど、それなりの速さを持つ車から入らざるをえません。そのため、アクセルを踏み切る以前に恐怖心が先についてしまい、なかなか成長することができていないのが身の回りでも沢山目に付きます。

入門者はまず、こうしたローパワーな車でアクセルを踏んで曲がる練習をすることが重要だと思いますので、そういう意味では十分お勧めできるかと思います。

トップレベルの方には、とにかく車の性能をこれでもか!というくらい引き出す楽しみ、突き詰めていく楽しみを、低予算で楽しむことができるのでは?と思います。ランサー・インプレッサのほうが確かに”速さ”という楽しみでは足元にも及ばないでしょう。でも、そうした楽しみではなく、”まだ隠し持ってんだろ!吐け!”みたいな、S的にストイックさを追求する楽しみ?をするには、最適かもしれません。

グラベル仕様車については、ドグミッション・フル溶接ケージが入っている以外は、標準的な仕様のようでしたが、全日本ダートラに参戦するインテグラとは同タイムで走っていたようで、グラベルに関してはラリー・ダートラともに、スペック以上の戦闘力があるようです。私もいろんなFFに乗ってきましたが、FF車両でのグラベルに関しては、スペックに拘るより、バランスが重要だということは散々体験してきましたので、これは十分想定内でした。

キャロッセサイドの話では、ドグミッションやフル溶接ケージなどのハイスペックパーツはもちろん、誰でも手軽に作れるジョイントケージや足回りなどのグラベルパーツはかなり充実したラインアップにすることを強くPRしていました。また、車両破損の際の一般補修部品等も、正規輸入登録をするので、しっかりとした体制を必然的にとるということで、そういう意味でも安心できるのではないでしょうか?

得てしてありがちな”ワンオフパーツのオンパレード”によるPRではなく、真剣にトップから底辺までのデリバリーを視野にいれているようです。自動車メーカーがどうしようもない衰退している現在で、モータースポーツを維持していくためには、非常にありがたいスタンスだと思います。本来は自動車メーカーがやるべきことなんでしょうけどね。

今のインテグラをはじめとした10年~20年前のハイスペックFFは、速さの代わりに至るところが壊れてしまい、走るより直すほうが時間もお金もかかってしまうという、本末転倒な状態で苦しんでいる方々が沢山います。そうした方々は、ちょっと目線を変えて、こういう車を選択すると、新しい楽しみが発見できたり、今までの苦しみから開放されるかもしれません。

理想は、JAFのクラス分けを現在の排気量一辺倒ではなく、パワーや年式によりさらに細分化して、新旧問わずに、どんな車で参加しても競争が楽しめる、参加を楽しめるというものにする必要があるでしょう。固定概念は捨てて、常に時代に合わせた動きをしていかないと、あっという間に取り残されてしまいます。これはモータースポーツに限らず、社会全般に言えることですけどね。

次期車両を検討する方は、十分選択肢の一つにあげる価値はある車両だと実感しました。

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